超東海地震震源域でメタンハイドレート採掘だって! 地震誘発の可能性はないのだろうか?

最近、超東海地震震源域でメタンハイドレート採掘の話が持ち上がってますが

地震の誘発の可能性は無いのだろうか?


水圧破砕法による天然ガス採掘で、イギリスやアメリカで、地震発生などのニュースもあるが

同じような理屈で
メタンハイドレートを掘削した空間に海水が入り込んだりして水圧破砕を起こす事は無いのだろうか?

よくわからないが。。。

1605 年慶長地震のメカニズム(名古屋大学環境学研究科地震火山・防災研究センター)
メタンハイドレートの崩壊の可能性
http://sakuya.ed.shizuoka.ac.jp/rzisin/kaishi_20/13-Ando2.pdf

4.巨大海底地すべりの場所と規模

海底地すべりが慶長の地震の原因と考えると、その発生領域はかなり広域に及んだはずである。海底地すべり が、南海トラフに沿って南海側と東海側の両方に広域に 発生する可能性は、海底地形を考慮すると考えにくい。 つまり、海底地すべりが数十キロ程度の範囲で発生して も、慶長津波を発生させるのは難しいからである。一つの 可能性として、ガスハイドレートが連鎖的に崩壊し、広域 におよんだ可能性が考えられる。ハイドレートの崩壊によ る津波発生の可能性は、種々のテクトニクス域で議論さ れている(例えば Discoll wt al., 2000)。南海トラフでも数 十キロメートル規模の崩壊は発見されている。マグニチュ ード7程度の地震が引き金となってハイドレート層の堆積 層の崩壊を起こし、減圧に伴ってハイドレートがガス化し、 こな衝撃が連鎖的に広域に伝播する可能性は考えられ ないだろうか。

5.まとめ
南海トラフでは 1605 年慶長地震以外には、津波地震と積極的に判断できる地震は知られていない。希な現象と 思われるが、このメカニズムの一つとしてハイドレートの 崩壊の可能性がある。

水圧破砕法による天然ガス採掘で地震発生、英社が報告書
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2839065/8037510

今年の春、英イングランド地方沿岸で相次いで起きた地震は、水圧破砕法(フラッキング)と呼ばれる方法による天然ガスの掘削によって引き起こされていた可能性が「極めて高い」という報告が2日、発表された。

 英エネルギー会社クアドリア・リソーシズ(Cuadrilla Resources)は、同社がイングランド地方北西部ランカシャー(Lancashire)沿岸で行った水圧破砕法による天然ガスの掘削によって、いくつかの弱い地震が引き起こされた可能性が極めて高いと発表した。

 同地域では4月にマグニチュード(M)2.3、5月に同1.5の地震が記録された。同社は独立した外部の専門家チームに委託した調査報告書を引用し、「採掘現場の地質に、操業時に注入された水の圧力が加わるという、珍しい条件が重なったことがこれらの地震の原因」だと発表した。また「こうした条件がそろうことは極めて珍しいので将来の掘削現場で同じことが起きる可能性は低い」としている。

 同社のマーク・ミラー(Mark Miller)社長は、報告書の結果を真摯に受け止めると述べた。

 水圧破砕法とは、天然ガスが閉じ込められている地下のシェール(頁岩)層に化学物質を含んだ水を注入してガスを取り出す掘削法。水質汚染を起こすという批判がある一方で、エネルギー業界はガスの価格を引き下げられると主張している。

 米国では前月、水圧破砕法によって生じる廃水排出に関する国内基準を策定する計画を政府が発表している。

オハイオ州の町で連続する地震天然ガス掘削の水圧破砕が原因か
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-LW6KWZ0UQVI901.html

12月14日(ブルームバーグ):米オハイオ州ヤングスタウンに住むカレン・フォックスさんは9月29日、揺れを感じた。その時は娘が階段から落ちたのだと思った。
  フォックスさんは電話インタビューで「窓ガラスが振動する音が聞こえるほどの揺れだった」と説明。「階下に走っていって『大変だわ。あなた大丈夫?』と娘に尋ねると、彼女は私を見て『私もママが大丈夫か心配で2階へ走っていくところだった』と言ったんです」と振り返る。
  米D&Lエナジーが深さ9300フィート(約2830メートル)の井戸に掘削で利用した廃水の注入を開始した2010年12月までヤングスタウンでは地震が発生した記録はなかった。オハイオ州が組織する地震観測網によると、今年3月から11月25日までの間に処理用井戸の西方約4.5平方マイル(約11.7平方キロメートル)の地域で9回の地震が観測されている。
  化学処理された水や砂を地下に注入して天然ガスを生産する水圧破砕については、天然資源保護協議会(NRDC)などの環境団体が、リスクを冒してまで実施するべきか疑問を呈している。
  米環境保護局(EPA)は8日、ワイオミング州での水圧破砕が地下水の汚染に関連しているとする報告書を発表した。研究者らは、オハイオアーカンソー、テキサスなどの州で処理用井戸が原因とみられる地震が発生していると指摘しており、住民は家屋の崩壊についても懸念する必要があると、フォックスさんは話す。
  医療秘書でヤングスタウンのウェストサイド市民連合の代表を務めるフォックスさん(46)は「3月に揺れが始まった時には誰もこれに関係しているとは思っていなかった。自然の力による地震だと思っていた」と語る。地震が続くため、「住民はますます心配になっている」という。
  ヤングスタウン州立大学の地質学部のジェフリー・ディック学部長ら科学者は、地震のタイミングと場所から考えて井戸が原因の可能性があるとみているが、さらなるデータ収集が必要と指摘する。全米科学アカデミーは、同アカデミーの委員会が来年、この問題について報告書を提出する予定であるとしている。

【参考】

水圧破砕法とは?
http://www.3d-geosci.jp/gyoumu/hydrofrc.htm

岩盤には図 に示すように応力が生じています(最大主応力SH、最小主応力Sh)。
http://www.3d-geosci.jp/gyoumu/image/HFgenri.gif

この岩盤にボーリング孔を削孔して注水し水圧を増加させると、SH方向の孔壁に亀裂が発生します。亀裂が開口したときの水圧および注水を停止し亀裂が閉口したときの水圧を測定することで、ボーリング孔に直交する断面のSH 、Shを求めることができます。
 3方向のボーリング孔で測定することで、三次元の応力を算出することができます。
水圧破砕法の特徴は
・直接岩盤の応力を測定できる。
・地下深部の応力が測定できる。
・同じ位置での応力の経時変化が測定できる。